放射線科のご案内

放射線室

放射線室では、医師の指示の下、放射線の一種である「X線」、その他に「磁気」や「超音波」などを使用し、見た目では分からない体内の疾患や病気などの画像診断や治療を行っています。

「X線」とは?

「X線」とは一体何者なのでしょうか?
被爆で心配される方も多いと思いますが、実は、「X線」の正体は「光」なのです。
普段私達の目に見えている光よりも強いエネルギーを持っているため、人間の目では捉えることができません。
また、エネルギーが強いため、X線が人体に当たると人体を透過してしまいます。
しかし、全てのX線が透過するわけではなく、脂肪や筋肉、骨などによって吸収されてしまうものもあります。
そのため、体の部位によって透過するX線の量が違います。
このX線の透過量の違いを画像にしたものが一般に「レントゲン写真」と呼ばれるものです。

私達の病院では、X線装置として一般撮影装置(FPD)、X線透視装置(DR)、CT撮影装置(64列)があります。

一般撮影装置(FPD)

一般撮影装置とは、X線写真を撮るための装置で、頭から、足まで全身の写真を撮ることができます。

X線透視装置(DR)

X線透視装置とは、リアルタイムに人体の動画情報を得ることができ、血管の造影検査、胃や大腸のバリウム検査など、
さまざまな検査に使用される装置です。

CT撮影装置

CT装置は、体の輪切りの画像を撮影する装置で、体内のどの部位に病変があるかということを、詳しく検査できます。

磁気を使った装置

MRI装置

磁気を使った装置としてMRI装置があります。MRI装置はX線を使っていませんので被爆の心配はありません。
また全身の撮影が可能で、どの方向でも見たい輪切りの画像が得られます。軟部組織に強く、撮影方法により、病変部の
質的診断ができます。

超音波を使った装置

超音波装置(エコー)

超音波を使った装置としてエコー装置があります。
放射線室では主に、首や足の血管検査や脊椎の手術などで、超音波検査を行っています。

『放射線室機器』

超電導MRI装置
1.5T(テスラ)

 

当院では、2009年9月に、超電導MRI装置を導入しました。1.5Tと高い磁場強度により、高画質であり、
短時間での撮影が可能です。通常は30分程度横になっているだけで全く苦痛も無く検査が可能です。

X線も使用していませんので被爆の心配もありません。

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マルチスライス
CT装置(64列)

 

当院では、2017年1月に、マルチスライス64列CTを導入しました。64列化により心臓CT撮影も可能となり、
短時間で高画質の画像を得ることができます。体の輪切り像を撮影しますので、より詳しい画像を得ることができ、
病気の早期発見が可能です。

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デジタル
X線テレビ装置(DR)

当院ではデジタルX線テレビ装置を設置しております。

    

2021年3月更新

FDP化により従来より低被ばくで高画質の画像が得ることができ、消化管や血管などの動いている様子を

    

リアルタイムに見ることができます。

また寝台が昇降式なので、患者様に苦痛なく迅速に検査が可能です。

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汎用画像処理装置
(ワークステーション)

  

  (ワークステーション)         (CTとMRIのフュージョン画像)     (腹部血管画像)

当院では2009年5月に四国では初となる、FUJI FILMのワークステーション、SYNAPSE VINCENTを導入
しました。2017年1月最新に更新。3Dイメージの作成や、異なる2つの検査画像を合わせること(フュージョン)
などで、臨床で役立つ画像解析レベルを一気に引き上げることができます。

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一般撮影装置

2018年11月に更新。X線を使用し、胸やお腹、骨など、全身のレントゲン写真を撮影する装置です。

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医用画像情報システム
(PACS)

当院では2007年1月に医用画像情報システムを導入し、各診察室に画像を配信しています。
高精細液晶モニターにより、診断能力の向上と高速化が可能となりました。

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FPD撮影システム

2013年10月導入。一般撮影システムで撮影した画像をすぐに確認できます。高画質、短時間の撮影が可能であり、また被ばく低減にも優れています。

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ドライイメージャー

画像をフィルムにする装置です。

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ポータブルX線撮影装置

主に病室や手術室などで撮影するための移動式撮影装置です。

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外科用イメージ
C-アーム

2016年7月更新。リアルタイムに体内の情報を見ることができ、当院では主に整形外科の手術時に、使用しています。

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超音波画像診断装置
(エコー)

2022年2月更新。放射線室では主に、首や足の血管検査や脊椎の手術などで、
超音波検査を行っています。

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私達、診療放射線技師は、これらの装置を扱い、より良い画像を提供できるよう、各装置、診断画像の精度向上と被爆低減に努めています。

R5年検査数
・MRI撮影 :946
・CT撮影 :1708
・DR検査 :278
・一般撮影 :4092

「 院外活動 」
・2012年 3月:愛媛県放射線技師会 東予部会
         3次元MRI/CT Fusion Imagingを用いた腰部神経根抽出の試み
・2013年 2月:愛媛県放射線技師会 学術大会
         手術に役立つ頸椎3次元 MRI/CT Fusion Imaging作成の試み
・2013年10月:第41回 日本放射線技術大会 秋季学術大会(福岡)ランチョンセミナー
         3-D MRI/CT Fusion Imagingでみる頚部神経根の病理
・2014年 3月:愛媛県放射線技師会 東予部会
         SLR姿位での腰椎ストレスX線撮影
・2014年 9月:第30回 日本診療放射線技師学術大会(大分)
         3-D MRI/CT Fusion Imagingを用いた頚部神経根の描出
・2015年 1月:第31回 日本診療放射線技師学術大会(京都)
         3-D MRI/CT Fusion Imageを用いた腰部黄色靭帯描出
・2015年 3月:愛媛県放射線技師会 東予部会
         全脊柱MRI検査の臨床的意義
・2015年12月:画論 The Best Image 2015(東京)
         頸椎症性筋委縮症(CSA)3-D CT/MRI Fusion Imageの評価:優秀賞受賞
・2016年 3月:愛媛県放射線技師会 東予部会
         頸椎症性筋委縮症(CSA)3-D CT/MRI Fusion Imageの評価
・2016年11月:第12回 中四国放射線医療フォーラム(島根)
         頸椎椎間孔の形態評価法の新しい切り口
・2016年12月:画論 The Best Image 2016(東京)
         頸椎椎間孔の形態評価法の新しい切り口:優秀賞、テクニカル賞受賞
・2017年 9月:フジフィルムメディカルセミナー
         頚部及び腰部神経根の3次元可視化
・2017年12月:第13回 中四国放射線医療フォーラム(徳島)
         全脊柱MRI検査の臨床的意義
・2018年 3月:愛媛県放射線技師会 東予部会
         腰椎疲労骨折(分離症)を見逃さないImagingの手法
・2018年 9月:第34回 日本診療放射線技師学術大会(山口)
         若年アスリートに認められた腰椎下関節突起の疲労骨折
・2018年12月:第12回 愛媛県放射線技師会 学術大会
         若年アスリートに認められた腰椎下関節突起の疲労骨折
・2019年 3月:愛媛県診療放射線技師会東予部会
         頚椎椎間孔の形態評価法の新しい切り口
・2019年 9月:第35回 日本診療放射線技師学術大会(埼玉)
         硬膜外脂肪可視化による脊椎管狭窄症の新しい3次元評価
・2022年10月:第18回 中四国放射線医療技術フォーラムCSFRT(松山)
          腰部硬膜外脂肪の3次元可視化による脊柱管狭窄症評価
・2023年 3月:令和4年度 愛媛県診療放射線技師会 東予部会
          腰部脊柱管狭窄症、術中echoによる馬尾神経評価の試み
・2023年10月:第39回 日本診療放射線技師学術大会(熊本)
          腰部脊柱管狭窄症、術中超音波検査による馬尾神経評価の試み

「受賞」
・2015年:愛媛県学術奨励賞 ・2018年:愛媛県診療放射線技師会 会長賞